無我夢中
2024.03.14
夢中になって何かをするという事を、僕はいつだか忘れてしまった。
はっきり覚えているのは、小学生の頃に漫画をひたすらに描いていた時だ。
誰にも見せる予定の無い下らないギャグ漫画を、取りつかれたように描いていた。
大人になって、そんな事がめっきり無くなってしまった。
「体が耐えられない」とか、「仕事に支障が出る」とかそんな理由をつけて自分のできる事しかやらなくなってしまう。
しかし、そういった環境で無我夢中というのは生まれないだろう。
何かに必死になるという事は、他のものをすべて捨て後ろに捨て去っていくという事だ。
現実を見ては、現実の先の夢の中には入り込めない。
最近家がなくなって、かつ仕事も落ち着いてきた事で、そいうった夢中を少し思い出せている気がする。
寝る時間を決める必要なんて無い。ただひたすら机にかじりつき、気づけば倒れて寝ていて、起きるとまたすぐに目の前のものをやり始める。
そんな夢中の先には、「こうしないと無理だよね」というのを超越して寝ずにひたすら作業し続ける不思議な自分がいたことに、僕は気づいた。
楽しいって、やっぱりすげぇや。
この無我の境地にずっと浸っていたいなと。
そう思いました。